本日は当直です。時間がなくても少しでも本を読むようにしたいです。前回の続きです。Chapter2 Section2です。
プレゼンの準備:ステップ1は、プレゼンの目的を押さえる(『聴き手をどういう状態にしたいか』をイメージする)でした。ステップ2は、聴き手を理解する、です。
聴き手を理解するとは、聴き手は何を知っているか知らないか、聴き手の関心はどこにあるのか、情報を集めて具体的な「聴き手像」を描く、とのことです。ここで重要なことは、聴き手の中でも誰が一番効果的(最も動かしたい人、誰を動かすと目的に対して最もインパクトが大きいのか)なのか、絞り込むこと。不特定多数が相手の場合は、母数の中の最も関心の高い層や、共通する興味・関心の多い層をターゲットにする。
聴き手のターゲットを決める際の落とし穴として、「自分に耳を傾ける人、よくうなずく人」が真の聴き手とは限らないという点です。そのほかに、人間関係の力学や相性などから別の聴き手(本当に説明すべき社長ではなく直接の上司である常務など)に向けた話を混ぜてしまう、ということもあります。本当の聴き手は誰かを決めたら、そこからブレないことが重要です。
続いて、「聴き手に関する調査」が必要です。時間的な制約があっても、プレゼン当日にどんなタイプの人が来るのか丁寧に調べるべき、とのことです。プレゼンの前に聴き手について知っておきたいこととして、「聴き手自身の状況」「今回のテーマに関する認識・意見・感情」「聴き手と自分との関係」といった点があります。チェックリストを用いるのも良いそうです。まだブログの作り方が分かってないので具体例を載せることが出来ませんが、なるほど、と思わせる内容でした。
次に、聴き手について「どうやって」調べるか、です。その回答として、「とにかく使える手段は使ってみる」とあり、笑ってしまいました。現実的には「なるべく多くの人に聞いてみる」が効率的で効果も高いそうです。ほかに、過去にどんな内容にどのような反応を示したかを知る、公表情報(ブログやSNSなど)、得られた情報を基に自分以外の人とブレイン・ストーミングを行う、なども有効だそうです。
これまで行ってきたプレゼンでは、聴き手のことはほとんど考えたことはなかったです。せいぜい、教授が気に入るような内容にしよう、くらい…。研究分野でのプレゼンではここまで必要ではないかもしれませんが、ものを売るなどのビジネスの世界では聴き手について十分に知っておく必要があるのも頷けます。
最後に、聴き手は「何を知って何を知らないか」を分析することです。これはなかなか難しいようで、また次のChapterで出てくるようです。ここでは、なるべく幅広に「これについては知らないかもしれない」という前提で準備する、という点だけ学びます。
結論として、
彼を知り己れを知れば百戦殆うからず
彼を知らずして己れを知れば一勝一負す
彼を知らず己れを知らざれば戦う毎に必ず殆うし(孫子・謀攻編)
まさにこの格言がすべてを物語っているじゃないか。